月別アーカイブ: 2017年10月

おふくろの味と最後の晩餐。

中秋の名月も過ぎ去り、いよいよ秋ぽくなってきました。

最近、小芋が美味しくなってきて、炊く機会が多くなりました。この時期、野菜を炊く時、子供の頃食べたカボチャを思い出します。いまでこそ、魚料理ばかりしてますが、実は、生まれは信州の山の中。関西では、冬至に柚子風呂に入るようですが、山国信州では、カボチャを食べます。これは、昔、冬になると、緑黄色野菜がなくなり、ビタミン不足になります。唯一、カボチャは冬まで保存できたので、ビタミン不足にならないように食べたそうです。それと、関係があるのかないのかわからないけど、我が家では、よく、カボチャを食べました。料理屋さんででてくるような上品に炊いたものではなく、甘辛く、ちょっと煮崩れたカボチャです。これが、たまらなく好きだったのを覚えてます。たぶん、私にとっての「おふくろの味」なんでしょう。

この商売を始めて、よくわかったのは、昔、おふくろが作ってくれたものを、今、自分で作っても、おふくろのほうが旨いことです。正確に言うと、「私にとって」美味しいということで、他の誰かが食べ比べたらわからないです。まぁ、当たり前と言えばそれまでのような気がします。だって、その味で育ってきてるわけですから。

みなさんにもそういった絶対的な味はありますか?

味の記憶って、どのくらい正解なんでしょうか。美化されたり、誇張されたりしないのでしょうか。個人的な見解では、美化もすれば、誇張もするだろうし、そこに先入観も入ると思います。しかし、多少味が違っても、食べた瞬間、思い出される記憶や、ふとしたことから思い出される味はあると思います。

話はずれますが、キリストの最後の晩餐という絵があります。そのせいか、よく、「最後の晩餐に何食べたい?」って質問があります。私は、いつも、こう答えます。「何を食べるか選べるのなら、誰と食べるかを選びたい。」と。

「おふくろの味」についてくる記憶は、いつも、家族の思い出。魚を食べた時、酒を呑んだ時、「あの時の飲み会楽しかったなぁ」なんて思い出してもらえるような飲み会をしてもらえるように、頑張っていきたいものです。

思い出を提供できる居酒屋。果てしない挑戦のような気がしてきました。

10月です。

最近、肌寒さ感じることが、多くなってきて、気付けば、10月になっていました。

プロ野球もクライマックスシリーズ進出チームが決まり、御節の予約が始まり、そろそろ学園祭や、体育祭の時期です。

喜市でも、ひやおろしが出揃い、鱧がそろそろ最後を迎え、そして、アンコウ、鰤が北からやって来ます。先日、早くも、北海道から天然鰤が少し入荷しました。この近辺のものでは、ブドウが美味しくなり、梨に柿にと秋の果物がならび、天然のキノコや、むかごがでてきてます。市場も秋の色に色付きました。

また、転勤など、生活の環境が変わられた方も多いと思われますが、そんなことが多いのもこの10月。

季節の変わり目、風邪など体調崩しがちな時。私事ですが、腰が痛くなり出すのもこの時期。で、いつもの整体の先生のところに通い出すのもこの時期。

カレンダーをみれば、10月。今年も残すところ、あと、3ヶ月。年々、1年が早く感じます。

今年、やり残したことはありませんか?