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芒種(ぼうしゅ)

すっかり、初夏の青空と、暑さを感じる季節になりました。旧暦でいうと、「芒種(ぼうしゅ)」という季節になりました。この「芒種」の「芒」とは、稲穂の先端部分の一部のことで、「穂をつける植物」を意味するそうです。ですので、田植えのはじまる時期とされてきました。私の育った田舎街では、小学生は、この時期に「春の中間休み」という、1週間ぐらいの休みがありました。この休みは、もう少し遡ると、「田植え休み」と言ったそうです。昔は、田植えは、近所の農家が集まって、協力して、田植えをしたそうです。自分のところの田植えをご近所さんにも手伝ってもらい、自分もご近所さんの田植えを手伝うという具合に、協力しあっていたそうです。田植え機が登場してからも、一家に一台田植え機があったわけでなく、その地域の農協から田植え機を借り、今日は、○○さんの田んぼ。明日は、△△さんの田んぼといったかんじで、協力して田植えを済ませたそうです。こうしたご近所さんにまで手伝っていただく「我が家の田植え」を子供が手伝わないわけにはいきません。そこで「田植え休み」、後の「春の中間休み」があるわけです。この時期から、雨もだんだん増えてきて、梅雨へと移り変わります。畑にいくと、茄子やキュウリ、いろいろな野菜の苗が大きくなり始めるのも、この時期からだと覚えてます。子供の頃は、そんな環境の中、バッタやカエルなどを捕まえて遊んでいるのが当たり前で、今思うと、先のことなど何も考えず、目の前のことに夢中でした。子供ながらに、目の前まで来ている夏の訪れを肌で感じながら、季節を追いかけて遊んでいたのでしょう。最近、大人になって移り住んだ神戸という都会の街中で、暑さ、寒さだけでしか季節を感じられないのは、少し寂しく思います。田舎での生活は、今思うと贅沢な生活だったように思います。そんな季節の移り変わりを、少しでも、食べ物やお酒で感じれる居酒屋でありたいと思うこの頃でした。追伸瀬戸内の海にアジ、サバがやって来ました。本格的な夏は、もう、すぐそこまで来てます。